今日は、私が韓国語の勉強のために2か月間通っていた「カナタ韓国語学院」についてお話したいと思います(現在は通っていません)。
2ヶ月間通って、かなり韓国語力が伸びたと思います。良かったところ、気になったところすべて書いてみましたので、これから通おうか迷っている方の参考になれば幸いです。
カナタ韓国語学院とは
カナタ韓国語学院は、韓国ソウルに拠点を置く韓国語の語学学校です。
日本にも分校があり、韓国語語学学校の中では規模が大きく、有名な学校です。
学校所在地・分校について
本校は弘大地域にあり、弘大入口駅2番出口から徒歩3分ほどの場所にあります。
龍山、江南にも分校がありますが、規模はあまり大きくないようです。上級クラスになると人数が集まらず開設されない場合もあるようですので、特別な理由がなければ、弘大校をおすすめします。
授業スタイル
さまざまな時間帯、スタイルの授業が展開されています。
正規クラス
⇒午前クラス(一日3時間、週4日)
⇒午後クラス(一日2時間、週3日)
⇒夜クラス(一日2時間、週2日)
⇒土曜クラス(一日2時間、週1日)
会話クラス(一日2時間、週2日)
そのほか、TOPIKクラス、 ビジネス会話クラス、春季やGWの1週間から受講できる短期クラス、ほかにも個人レッスンもあります。
正規クラスについて
おそらく最も受講者が多いのが正規クラス。文法中心のクラスです。
語学堂などと同様に、1~6級の級に分かれています。
「午前正規クラス」(一日3時間、週4日)であれば、1つの級を終えるのに2か月かかります。
同じ正規クラスでも、一週間あたりの時間数が少ない午後クラス、夜クラス、土曜クラスもあります。
一週間あたりの時間数が少ない分、1つの級を終えるのにも時間がかかりますが、個人のスケジュールにあったクラスを選べるのは嬉しいですよね。
「午前正規クラス」を2か月受けてみて
私は、「午前正規クラス」を2ヶ月間受けました。
実際に授業を受けてみての感想を書いてみたいと思います。
授業の内容・進め方
午前正規クラスの授業は朝10時~12時50分までの1日3時間、週4日。
カナタのオリジナルの教科書を使って授業を進めます。
1つの級の教科書に1~30課が収録されており、一日1課ずつ勉強していきます。
1課につき、短い会話文が掲載されており、3つの文法事項が学べるようになっています。授業時間内で、会話文を読んだり、先生が文法を説明したり、実際に文法を使って文章を作ったりします。
語学堂の授業のように、「会話」「リスニング」「読解」「作文」のように分かれてはおらず、基本的に「文法」中心の授業です。
▼テキストはこんな感じです。
クラスの人数・国籍・雰囲気
私のいた中級クラスの人数は5~8人ほどでした。多くても1クラス15人は超えないようになっているようですが、初級クラスにいくほど人数が多いようです(10人~)。
年齢層は、20代前半~後半の方が多かったですが、30代以降の方もちらほら。
語学堂では、大学生や、韓国の大学への入学を目指している20歳前後の方が多いようなので、それに比べると、少し年齢層が高めかもしれません。
また、学生たちのバックグラウンドも様々でした。私のように結婚のために移住した人、ワーキングホリデーで来ている人、仕事のため滞在している人など、いろいろな人に出会えて面白かったです。
国籍は、日本人が多めでした。院長先生の話によると、上級クラスになるほど日本人・中国人が多くなるようです。初級クラスでは比較的いろいろな国籍の人がいるようでした。
カナタのOKポイント
実際通ってみて、よかった点について解説します。
教科書が分かりやすい
カナタオリジナルの教科書を使いますが、この教科書がとてもわかりやすかったです。韓国語学習者の間でも評判が高いみたいです。
私も実際に使ってみて、日常生活で使う表現が盛り込まれているなと感じました。
家で韓国ドラマを見ていても、「あ、これカナタで勉強したな」というものがたくさん出てきて、感動しました。
わかる文法が増えるのと同時に、毎日授業で先生の韓国語を聞いているので、2か月勉強しただけでも、リスニング力がだいぶ上がりました。
▼授業で使っている教科書のシリーズです。すごくわかりやすい&日常生活でよく使う表現が網羅されているテキストで、かなりおすすめです。独学でも、1課ずつていねいにやっていけばかなり伸びると思います。
先生の教え方がしっかりしている
また、先生たちもベテランが多く(私が習った中では、新人という感じの先生はいなかったです)、文法の解説もわかりやすいですし、質問にも的確に答えてもらえました。
普通の韓国人に聞いても答えられないような、単語の微妙な差なども詳しく解説してもらえました。
宿題をしっかり見てもらえる
教科書の内容に沿ったワークブックがあり、各自宿題として家で解いてきて、定期的に先生に提出します。
ワークブックでは、語彙の問題や、授業で習った文法を使っての作文問題などがあります。
スペルミス、文法のミスなどを先生がこまかくチェックしてくれるので、ありがたかったです。
▼ワークブックはこんな感じ。
授業スタイルが多様
私は週4日の午前正規クラスを受けましたが、それ以外にも週1回~スケジュールにあわせて授業をうけることができます。
仕事やバイトをしながらなど、それぞれの生活スタイルに合わせて通いやすいと思います。
語学堂だと、週5日、一日4時間~というところが多いと思いますが、カナタの場合は、一番時間数が多い午前正規クラスであっても、週4日、一日3時間です。
週4クラスの場合は、水曜日がお休みです。水曜日は家でゆっくりしたり、遊びに行ったり、授業外の時間もほどよく持ててよかったです。
1か月単位で受講できる
カナタでは、1か月単位で授業料を払い込むシステムになっています。
つまり、個人の事情に合わせて1か月単位で通えます。
例えば、「1か月だけ通う」「途中で1か月休む」といったことも可能です。
語学堂の場合は、年間でスケジュールが決まっていて、1タームにつき2~3か月という場合が多いので、好きな時期に入学したり、辞めたりが難しいかと思います。一方、カナタでは1か月単位で通えます。
「語学堂に通っていたけど、次の月からカナタに移る」「語学堂の入学時期の調整のために、語学堂の前にカナタに通う」といった使い方もありだと思います。
もちろん、事前に数か月分の学費を払っておくことも可能です。
直前でも申し込み可能
上にも書きましたが、月単位で申し込みが可能で、さらに、比較的ぎりぎりまで受講申し込みを受け入れているようです。
月の最終日あたりに行われるテストを受ければ、次の月から授業を受けられます。
実際、このあたり、けっこうゆるそうな感じでした。テストの日が過ぎてしまっても、お願いすればテストを受けてすぐに授業を受ける、とかもできるかも(ただし、クラスの人数に空きがあればの話ですので、もちろん早めの受講申請をおすすめします)。
学費が良心的
語学堂に比べると、一か月あたりの学費が良心的です(ただしそのぶん授業時間が短いです)。
その理由で通っている方も多いみたいです。
カナタのNGポイント
実際通ってみて、気になった点について解説します。
会話と作文は伸びない
カナタの授業では「会話」「作文」を伸ばすのは難しいかなと思います。
基本的に、文法中心の授業なので、どうしても先生が文法を解説し、それを学生が聞いている時間が長くなります。
先生によっては、学生が発言する時間を多めに設けてくれる先生もいますが、学生同士が韓国語で会話する機会はほぼ皆無。会話が苦手そうな学生さんも多い印象でした。
ですので、会話については、学校に頼らず、自分で努力していかないと伸びないと感じました。
また、「作文」に関してもほぼノータッチ。短い作文については、宿題でチェックしてもらえますが、TOPIKの「쓰기」(作文)で必須となる長文の書き方、文語体の使い方、原稿用紙への記入ルールなどはほとんど教えてもらえませんので、その点は自分でカバーしていく必要があります。
カナタにはTOPIKクラスがあるので、作文についてはそこで教えるというスタンスなのかもしれません(TOPIKクラスは受けたことがないので、すみません)。
先生によって教え方が違う
同じ教科書を使ってはいますが、先生によって進め方がかなり違います。
1クラスにつき、1ヶ月の授業を一人の先生が受け持ちますが、同じ3時間の授業でも、教科書のスキットを重視する先生、例文作成を重視する先生、会話の時間を多く設ける先生、などなど。
どういう先生が好みかは学生さんによりけりかと思いますが、先生と相性が合わない場合もあるかも。
(もしかしたら、同じ級のクラスが別にあれば、クラスを移るのも可能かも?やってみたことがないのでわかりませんが)
ちなみに、継続して授業を受けていても、ずっと同じ先生に習うわけではなく、毎月先生が変わります。もちろん、長く受講していると、また同じ先生にあたることもあります。
友達は作りにくいかも(でも、自分次第)
カナタでは、1ヶ月ごとにクラスのメンバーが変わります。順調にレベルアップしている人たちは同じメンバーですが、抜ける人もあれば、入ってくる人もあります。
また、学生たちによるグループワークもないので、学生が授業外で集まる機会も少なく、授業内外で自然に仲良くなる雰囲気ではないなと感じました。
受け身の姿勢で過ごしていると、まったく友達ができないかもしれません。
でも、このあたりは本当に自分の行動次第なので、友達をたくさん作りたいという人は、積極的にクラスメイトにどんどん話しかけてみてください。
会話クラスについて
カナタの会話クラスにも興味があり、一度見学(1時間のみ)をしてきましたので、簡単に感想を残しておきます(実際に受講はしませんでした)。
中級の会話クラスの見学をしてきましたが、正直なところ、ちょっと微妙でした。
その日のテーマにあわせた文法を先生が紹介して、その文法を使って学生たちが会話をするという流れでしたが、ただ自由におしゃべりするというゆるい雰囲気でした(それも先生を中心に、一人一人に話題をふっていく感じ)。
会話力を伸ばしたいなら、正直韓国人の友達を見つけておしゃべりするほうがずっと効果的だと思います。
先生やメンバーにもよると思いますので、参考までに。
まとめ:カナタ韓国語学院に向いているのはこんな人
2ヶ月間通ってみて、カナタ韓国語学院のよいところはこんなところだと思いました。
授業タイプがさまざま(週1日~選べる)
一か月単位で通える
受講申し込み締め切りが遅い
授業料の負担が軽め
語学学校の中でもカナタは評判も良く、教師陣もしっかりしていて、教科書もよくできていますので、授業の質は問題ないと思いました。
実際、2か月通ってみて、韓国語で聞いたり話すことに慣れて、知っている文法事項もものすごく増えました。先生も熱心に教えてくださって、良い学校でした。
ただし、「作文」「会話」は自分でも努力しないと伸びないと感じましたので、この部分は自分で補強していこうと思っています。
受講する前に、1時間の見学が可能なので、お時間の余裕がある方はまず見学の申し込みをしてくださいね。
▼見学から受講までの流れはこちらから。
カナタ韓国語学院 授業見学&入学手続き方法 - 韓国ソウル 暮らしノート
※本記事は、2019年春現在の情報です。最新の情報については下記公式HPからご確認ください。
▼カナタ韓国語学院 公式HP(日本語あり)