今回は、Netflixで鑑賞したドラマ「ライブ~君こそが生きる理由~」 をご紹介します。
ゆっくりペースでいろいろな韓国ドラマを見ていますが、最近は「当たり」が多いのですが、その中でもこの作品にはかなりハマってしまいました。
このドラマのファンが増えたらよいなと思い、久々に紹介記事を書いてみることにしました。
★本記事にネタバレは含まれていません。鑑賞前の方も読んでいただけます。
▼「ライブ」鑑賞後のネタバレ感想や知るとちょっと楽しい豆知識はこちらから
ヒューマンドラマ「ライブ」
監督:キム・ギュテ「彼らが生きる世界」「その冬、風が吹く」 「大丈夫、愛だ」「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」
脚本:ノ・ヒギョン「彼らが生きる世界」「その冬、風が吹く」 「大丈夫、愛だ」「ディア・マイ・フレンズ」
原題:라이브(ライブ)
あらすじ
女性で地方大学出身というだけで就職できずにいたハン・ジョンオ(チョン・ユミ)と、働いていた会社がマルチ商法で倒産し、被害届を出しに行った先で出会った警官にあこがれたヨム・サンス(イ・グァンス)。2人は熾烈な競争を経て警察学校を卒業したものの、韓国国内で最も忙しいと言われる「ホンイル交番」に配属される。憧れと期待に胸をはずませていた2人だったが、想像よりも過酷な仕事が待ち受けており、彼らは夢と現実の壁にぶつかっていくのだが…。
出典:https://www.bs11.jp/drama/sp/LIVE/
キャスト
中心となるキャラクターをご紹介します。

◆ハン・ジョンオ役 チョン・ユミ
29歳。ホンイル交番第1チーム 3班。
パニック障害をわずらう母と2人家族。
就職活動中、地方大出身という不利な点に加え女性であることで何度も差別を受け、選考過程で男性と対等に競うことができる警察をめざす。
ジョンオはとにかくとってもまじめな性格。努力家で、病気の母親を支える苦労人でもあります。
◆ヨム・サンス役 イ・グァンス

29歳。ホンイル交番第1チーム 1班。
インターン先の会社で正社員になれると思った矢先に会社が投資詐欺を行っていることが発覚、路頭に迷う。
安定しており、シングルマザーの母を安心させたいという思いからも警察官を目指す。
まじめなジョンオに対し、サンスはお気楽でちょっとおっちょこちょいな性格。わりと重めなこのドラマの中で雰囲気を和ませてくれるキャラクター。
名も知れぬ地方大のコンピューター学科に入学、在学中兵役に行って帰ってきたら学校が廃校になっていたという悲しい裏設定があるようです。
◆オ・ヤンチョン役 ペ・ソンウ

48歳。ホンイル交番第1チーム 1班。
長年刑事として活躍。希代の窃盗犯、暴力団員、殺人犯などを捕まえ、何度も表彰されています。
警察官として華々しいキャリアを積み上げてきた彼ですが、とある事件をきっかけに懲戒処分を受けてしまいます。
サンスの相棒。
◆アン・ジャンミ役 ペ・ジョンオク

50歳、女性青少年課 捜査チーム長(警部)
ヤンチョンの妻。
仕事ができて常に冷静で部下にも慕われる存在。
個人的にこのジャンミさんがめちゃくちゃかっこよくて登場するたびにファンになっていきました。
◆キ・ハンソル役 ソン・ドンイル

54歳。警視。ホンイル交番所長。
ヤンチョンの新人時代の先輩で、降格されたヤンチョンをホンイル交番に連れてきたのも彼。
◆ウン・ギョンモ役 チャン・ヒョンソン

48歳。ホンイル交番第1チーム チーム長。
キャリア組のため、はやく昇進して交番から抜け出したいと思っている。
出世にしか目がない人間かと思いきや、実は別の一面も…?
◆イ・サムボ役 イ・オル

60歳。ホンイル交番第1チーム 2班。
定年退職間際。長年の経験と勘でチームを支える。
彼が無事に定年退職を迎えられるのかも「ライブ」の見どころのひとつかも。
◆ソン・ヘリ役 イ・ジュヨン

29歳。ホンイル交番第1チーム 2班。
ジョンオとサンスの同期。サンスの家の2階で、ジョンオとルームシェアすることになる。
サムボと相棒になる。小さな事件ばかり担当することになり不満を抱いている。
サムボさんとヘリの関係の変化にも注目です!
◆カン・ナミル役 イ・シオン

35歳。ホンイル交番第1チーム 3班。
ジョンオの相棒となる。
育児や家業のため家庭が忙しい。
仕事は仕事と割り切り、常に定時退社しており、仕事に燃えるジョンオをやや面倒に思っている。
◆チェ・ミョンホ役 シン・ドンオク

34歳。ホンイル交番第1チーム 4班。
正義感の強い人物。強行班で一緒に働いたことのあるヤンチョンを慕っている。
◆キム・ハンピョ役 キム・ゴヌ

29歳。ホンイル交番第1チーム 4班。
ジョンオの元彼とは親友。
◆キム・ミンソク役 チョ・ワンギ

35歳。ホンイル交番第1チーム 5班。
◆コ・スンジェ役 ペク・スンド

28歳。ホンイル交番第1チーム 5班。
国文科出身で、詩人になりたかったものの、生活のため祖母の歴史ある冷麺屋を継ごうとする。しかし、父とおじが秘伝の冷麺スープのレシピをめぐって争い、それにうんざりして警官になった。
公式サイトの情報ですが、なぜ彼だけこんな細かいバックストーリーがあるんでしょうか(笑)
◆パン・ジョンミン役 イ・スンウォン

34歳。ホンイル交番第1チーム 6班。
正義感が強く義理に固い人物。もうすぐ子供が生まれる予定。
◆ミン・ウォヌ役 キム・ジョンフン

31歳。ホンイル交番第1チーム 6班。
みどころ
このドラマの見どころお伝えします。
舞台は、韓国で最も忙しい交番
警察を扱った韓国ドラマや映画はごまんとありますが、「ライブ」は派出所の警察官の物語。
仕事は、酔っぱらいのお世話や、違法駐車の取り締まり、喧嘩の仲裁など、地味なのですが、一方で暴力沙汰にもかかわることがあり、命の危険とも隣り合わせの仕事でもあります。
さらに舞台は韓国で最も一番忙しい「ホンイル交番」。
そこで奮闘する町の警察官の姿を扱った珍しいドラマです。
苦しいくらい現実的
そして、現実の世界を反映してか、いつでも事件がすっきり解決するわけではありません。
市民に理不尽な怒りをぶつけられたり、警察組織の中で上から圧力をかけられたり、事件の被害者が亡くなってしまうことも…。
そのため個々のエピソードは歯がゆさやほろ苦さが残る結末で終わったりもしますが、そんな中で、悩んだり迷ったりする登場人物がとてもリアルです。
性犯罪被害者に対する目線
劇中で様々な事件が発生しますが、特にクローズアップして描かれるのが性犯罪です。
韓国では今年N番ルーム事件という、インターネットを利用した非常にむごい性犯罪事件がおこり、性犯罪・性暴力防止は韓国でも最も関心が集まっているテーマのひとつです(「ライブ」自体は2018年と、この事件が起こる前に制作されたドラマです)。
本作では、性犯罪に対してどうむきあっていくかについて、強いメッセージを発しています。
以前、「ライブ」で印象に残った台詞をツイッターでつぶやいたので、転載します。
ドラマ「ライブ」、性暴力がテーマの会で名言続出。素晴らしいドラマ👏
— サリー🍀 (@sallyinkr) April 30, 2020
性暴力被害に遭った少女に対して、
「(どうしてあの道を通ったのか、もっと抵抗していれば、もっと力が強ければ、)あなたそうやって生涯自分を責め続けるはず。でも忘れないで。あなたには何の非もない。悪いのは犯人なの」 pic.twitter.com/wmyOIh0NYV
彼氏にDVされそうになった登場人物に対して、
— サリー🍀 (@sallyinkr) April 30, 2020
「二股はたしかに褒められたことじゃない。だからといってあいつが許可なくお前の体に触ることは正当化されない。(略)お前の許可なく、つまりお前が嫌だと言ったら、誰も体に指一本触れてはいけない」 pic.twitter.com/xcZkTFswm7
その日着ていた服や行動に限らず、性暴力を受けた本人には何の責任もないということ。
これはあたりまえのことですが、まだこの考えが広く認知されていないことは、性犯罪被害者への絶えないバッシング・セカンドレイプを見ればわかります。
現実世界が追い付かなくても、メディアが変わればそれを見ている人の心が変わると感じています。こうしたドラマでメッセージを発信してくれることをとても喜ばしいと感じます。
人と人のつながりが熱い群像ヒューマンドラマ
交番では常に二人組のペアになって常に行動するので、新人3人もそれぞれ先輩や上司とペアになります。
みんなキャラが強いこともあり(笑)、最初は衝突ばかりなのですが、次第に息があっていくのが見どころ。
登場人物が多いのですが、新人3人に加え、交番所長、チーム長や仲間たちなどそれぞれにドラマがあり、その心情や個々人の関係性が丁寧に描かれています。
韓国での視聴率
最高視聴率は最終回17回の7.7%。
正直、あまりヒットした作品とは言えないですね。
でも、初回の4.3%からじわじわと視聴率を伸ばして、ファンを増やしていったように見えます。
万人受けするドラマではないかもしれませんが、日本でも人気が出たらうれしいなぁと思います。
「ライブ」はこんな人におすすめ
「シグナル」などのサスペンス系、「ミセン」「刑務所のルールブック」などのヒューマンドラマや群像劇がお好きな方におすすめです。
長期間にわたる取材をベースにしているだけあり、初回から最終回まで無駄のないストーリー展開です。
ご都合主義な展開もなく、個々のキャラクターの造形も細かく、本当に丁寧に作られている作品だと思いました。
私が見たドラマの中ではかなりの上位にランクインする作品になりました。
びびっと来た方はぜひ見てみてください!
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