これまで私が韓国語をどんな風に勉強してきたか、使ってきたテキストとともに振り返りたいと思います。
今回は、中級~高級編です。
▼初級~中級編はこちらから。
韓国1年目┃学院&語学堂でみっちり
2018年春頃からは学院に2ヶ月(4級)、語学堂に6ヶ月(5、6級)通いました。
▼学院については記事にしています。
多文化センターではなく学院・語学堂に通った理由
ところで、韓国では、国際結婚カップル・家族は多文化家庭とよばれ、多文化家庭を支援するためのサービスが充実しています。
地域の多文化センターでも多文化家庭向けの韓国語の授業を行っており、実際に訪問して説明を聞いたのですが、地元のセンターでは4級までしか級がなく、「多分簡単過ぎると思いますよ…」と言われてしまいました。
多文化センターの授業は週2回程度とペースが遅かったのと、もう少し高いレベルまで勉強したいなと思ったので、学院や語学堂に通うことにしました。
多文化センターの授業内容は地域によって違うと思うので、多文化家庭の方はご自身で詳細をお調べくださいね。
学院と語学堂の日々
学院、語学堂どちらもよく知られた学校に通っていましたが、どちらも教え方もハイレベルでした。
やはり授業やテストという強制力が生まれるので、学習もはかどりました。この時期やはりかなり語学力は伸びたと思います。
授業も、久しぶりに学生に戻ったみたいで、楽しかったです。
語学堂の高級クラスに通うころにはラジオがクリアに聞き取れるようになったり、義両親ともかなり意思疎通できるようになったりと、レベルが上がったのを感じる出来事が増えました。
以前は歯が立たなかった韓国語の本も、辞書をひきながらですが読めるようになりました。
長時間かけるとだらけてしまうと思ったのと、韓国に住んでるのだから胸を張って韓国語をしゃべれるようになりたい!という気持ちから、韓国に来て1年目はとにかく韓国語をみっちりやると決めていました。
そのため、授業以外の時間でもかなりの時間を韓国語に費やしていました。
具体的には、
●ラジオやニュースのディクテーション、シャドーイング、音読
●좋은생각 や韓国エッセイの読書
●日韓交流会に参加
などなど。
TOPIK6級合格
10ヶ月学校に通った後、2020年のはじめにTOPIK2を受けて、6級に合格しました。
TOPIKの勉強に使用した教材はこちら。詳しくは下記の記事をご参照ください。
▼韓国でのTOPIK受験レポート
▼TOPIK成績・勉強法など
実際に6級をとってみた感想は、6級をとった皆さんが口をそろえて言うことですが、「まだ全然足りない!」でした。
日常生活で困ることはないですが、まだ字幕なしで完璧にドラマなどが理解できるレベルではないですし、込み入った話では単語が出てこないこともあり、まだまだ道のりは長いなと感じているところです。
TOPIK6級合格がきっかけで、韓国語のテキストで有名な出版社、HANAさんにお声がけいただき、韓国語学習ジャーナルhanaに合格体験記を寄せることになったのは良い思い出になりました。
hana 韓国語学習ジャーナル Vol.35
まるごと一冊検定を特集した内容になっていて、テキストや合格者の声が紹介されており、TOPIKやハン検の高級を目指している方にはおすすめの一冊です。
韓国2年目┃学習は続く…
韓国生活も2年目になり、就職の準備をはじめたことで私の中で韓国語学習の優先順位は少し下がりました。
ですが、生活の中で少しずつ韓国語を伸ばして行けたらなと思っています。
今年2020年に読んでよかった本をご紹介します。
抑揚について考える
おそらく多くの方と同じように「ネイティブっぽい話し方」を目指している私ですが、そのためには抑揚が大事なのではないかと考えるようになり、抑揚に関する本を読みました。
韓国語の発音と抑揚トレーニング―今すぐ実行できるウラ技を大公開!
ネイティブっぽい韓国語の発音
抑揚のルールを知ることで自然なしゃべり方になれるだけでなく、リスニング力が向上することも再確認できました。
「ネイティブっぽい韓国語の発音」は、みなさんおなじみゆうき先生のご著書。イラストや漫画が満載で、例文も面白いものが多く、気楽に楽しく学べます。
「韓国語の発音と抑揚トレーニング」では、発音に関する調査データなどが紹介されていて、目からうろこがぼろぼろ落ちました。説明もわかりやすいです。
どちらの本も、抑揚のつけかただけでなく、各母音・子音や、激音・濃音などの発音のこつも盛り込まれており、発音改善の意味でもおすすめです。
外国語としての日本語を知る
また、もともと仕事のために読んだのに外国語学習に役立つと思ったのがこちらの本。
日本人のための日本語文法入門
日本の国語の授業で教える日本語文法ではなく、外国人に対して日本語を教える際に使用する日本語文法で日本語を見直してみるという内容で、とても興味深かったです。
外国語を話すとき、母語の影響を受けないのはほぼ不可能ですが、日本語の言語としての特性を知ることで、そうした母語の影響を少し減らすことができるのではと考えています。
たとえば、日本語では受け身表現が多く使われるそうですが、同じ表現を外国語(本で紹介されているのは英語)では受け身表現では表すことができない場合も多いそうです。
日本語に特徴的な表現を知ることで、その表現は外国語では直訳できないかもしれないと考えることができるようになります。それは、日本語にひきずられずに外国語をしゃべるための第一歩になるのではないでしょうか。
似ている単語を使いこなす
今はこの本をゆっくり読んでいます。
韓国語似ている動詞使い分けブック
本書では、「的にボールを当てる」「受話器に耳を当てる」「スポットライトを当てる」の「当てる」はそれぞれ韓国語で何に当たるのかといったような、同じ日本語の動詞に対応する韓国語が紹介されています。
載っているのは決して難しい単語ではないのですが、そのぶん日常生活でよく使う表現が載っています。
日本人が間違えやすい表現にしぼって書いてあるので、かゆいところに手が届く仕様になっています。
また、語学堂など、母語が多様な学生が集まる場所では決して学ぶことができない内容でもあると思います。
中級~高級の時期にやってよかったこと
中級~高級の時期をふりかえって、やって良かったと思ったことをご紹介します。
●日韓交流会に参加した
2019年の秋頃から日韓交流会に参加しだしたのですが、スピーキング向上にかなり貢献しました。
語学堂で出会えるネイティブは先生だけですが、交流会ではネイティブとじっくり話せるので、絶好のアウトプットの機会になりました。
友人に交流会を紹介してもらい、そこでは毎回テーマに沿って会話をすすめるタイプの会だったので、口下手な私でもたくさんしゃべる機会があり、良い練習の場所になりました。
毎回、年齢や性別も違う人に出会えるのも交流会の魅力かなと思います。
最近は新型コロナウイルスが流行しているので対面の交流会はあまりおすすめできませんが、オンラインで交流会を開催している団体もあります。
●ひとりごとスピーキング練習
シャワーを浴びている時などにひとりで会話練習してました(これは今もたまにやってます)。
その日うまく話せなかった話題、これから話してみたい話題、なんでもいいのですがしゃべってみて、分からない単語やうまくしゃべれない表現があればあとで調べます。
練習した表現を実際の会話で使ってみるとなお良いと思います。
●読書、ドラマ、ラジオなどでたくさん韓国語に触れる
これは当たり前かもしれませんが、耳や目からたくさん韓国語を取り入れることは非常に効果的です。
私は単語帳を使うのが苦手なので、基本的には読書やドラマなどで出てきた単語を調べる→また別の場所で見る、の繰り返しで単語を覚えていました。
本が好きな方におすすめなのが韓国語本の読書。
もともと紙の本を読んでいましたが、夏頃に電子ペーパー搭載タブレットBOOX Nova2を買って、電子書籍で韓国の本を読んでいます。
それまでは紙の本を片手に、スマホで辞書を引いていたのですが、手も疲れるし効率も悪いしでどうにか改善できないかなと感じていました。
BOOXは、アプリで本を読みながら、同じデバイスで辞書を引けるので、辞書を引く効率が上がり読書が楽しくなりました。電子ペーパーなので目にも優しいです。
●Twitterをはじめた
Twitterをはじめて、韓国に住んでいる方や韓国語学習者の方とつながるようになったのも、モチベーションアップにつながりよかったなと思ったことの一つです。
留学なしで、独学でも工夫して上手になった人がたくさんいるというのは衝撃的でした(私は一から語学を独学したことがなかったので余計に!)。
刺激になりましたし、勉強法やテキストの情報も流れてくるので、情報収集という意味でも有用でした。
Twitterで知り合って仲良くなったお友達も何人かいます。
というわけで今日は中級~高級編をお送りしました。
今現在は自分の中で韓国語学習の優先順位はあまり高くないのですが、韓国に住んでいる以上韓国語は必要ですし、語学は私のライフワークなので、これからも続けていこうと思っています。
この記事が学習者の方に参考になれば幸いです。
▼初級~中級の話はこちら
▼こちらもどうぞ